諸葛亮孔明(以後孔明)が前後2回の出師表を、蜀漢皇帝の劉禅に上奏し、
先主劉備玄徳の野望、漢の再興を目指し5回にも及ぶ北伐を行ったのは有名な話ですね。
5回目の北伐、五丈原の戦いで孔明は、志半ばで陣没してしまいます。
三国志ファンの僕にとっては五丈原は聖地と言っても過言ではありません。
三国志好きが高じて、僕は中国に何度も足を運ぶことになったのはいうまでもありません。
今回は三国志ファンにはもってこいの場所「五丈原」の
観光スポットなどをご紹介していこうと思います!
目次
五丈原とは
五丈原は中国陝西省宝鶏市、渭水の南側にある、
秦嶺山脈から突き出した大地に広がる原野です。
五丈原の由来は
「最も幅が狭いところが五丈(約10cm)しかなかった」ということから、
五丈の原野=五丈原になったということです。
五丈原がなぜ有名になったかというと、
三国時代、蜀漢と魏との戦いがあったためです。
蜀漢丞相諸葛亮孔明と魏の司馬懿仲達の戦は本当に有名ですよね。
「死せる孔明生ける仲達を走らす」の故事もこの戦いからきたとされています。
蜀漢軍数万(一説には6万)VS魏軍数十万(一説には20万)
男なら誰しも胸が熱くなりますね。男のロマンというものでしょうか。
実際は曹叡の命で司馬懿は全く軍を動かさないまま、諸葛亮が陣没してしまうのですがね・・・
この五丈原には、当時孔明が持久戦に備えて開墾した場所が現在も残っているということです。
近代になると、中国解放軍がこの場所を演習場にしたため、
中国の方ですら、許可なく入ることができませんでした。
もっと五丈原の戦いについて話したいですが、ここら辺で押さえておきます。
五丈原の場所は?
上で五丈原は陝西省宝鶏市にあると記載しましたね。
今回の観光スポットである「五丈原鎮」は上のマップ上にあります。
五丈原周辺の景色
前置きが長くなりましたが、五丈原所轄廟の観光スポットについて紹介して行きます!
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こちらが五丈原観光マップです。
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残念ながら僕が行った時はこのように工事中でしたが、
孔明がここからこの流れを見ていたと思うと、とても感慨深いものがあります。
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「五丈原諸葛廟」は陝西省重点文物保護単位に指定されている場所です。
陝西省重点文物保護単位とは、日本でいう県の重要文化財と思ってくれればいいです。
五丈原諸葛廟
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諸葛廟ができたのは、唐の初期ということです。
当時は忠烈武侯祠と呼ばれていましたが、のちに諸葛廟と呼ばれるようになりました。
武侯祠とは将軍のお墓という意味です。
もともと武将たちを祀っていたので、こちらにも中国特有の武将の像がたくさん立っていました。
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諸葛廟の門をくぐると、2体の武将が待ち受けています。
上が馬岱、下が魏延です。三国志ファンにとってはちょっと不安な組み合わせですね。
英名千古
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英名千古は主に五丈原の戦い(北伐)で活躍した蜀の武将の像があります。
中央には孔明の像が。
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上から廖化、張苞、関索、姜維、楊儀。
そのほか王平もいました。
関索や張苞は存在自体アレですが、三国志演義を基本に作られていると考えれば納得です。
諸葛亮五次北伐陳列(五丈原の博物館)
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諸葛廟を見学した後は、
「諸葛亮五次北伐陳列」へ。
おそらく中国語だと思いますが、北伐に関する展示物があるいわゆる博物館のような場所です。
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第一次北伐〜第五次北伐の蜀軍の進路を記載したもの。
三国志ファンには本当に嬉しい展示物です。
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五丈原のジオラマ?でしょうか。
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そして、五丈原周辺で出土した
三国時代の武具や城址(魏延城)、諸葛田、諸葛泉(孔明が井戸水を汲んだとされる場所)
などなど、このあたりからは多くの三国時代に関するものが出土したようです。
前出師表
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前出師表は孔明が、第一次北伐に出る前に、
蜀漢皇帝劉禅に上奏したものです。
孔明がこれまで先主劉備から受けた恩を劉禅に報いる旨を記載しています。
この古文は名文中の名文とされていて、
この出師表を聞いて涙を流さなかった者は、不忠とまで言われたほどです。
ちなみに出師表は三国志関連の場所にはほとんどあるので、
ここで見てもそこまで特別とは思えませんでした・・・
おわりに
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
本当に三国志好きにはたまらない場所だと思います!
場所は、西安から車で2時間と少し距離はありますが、
それだけの価値がある場所です。
余談ですが、この場所に三国志のテーマパークを作ろうという企画があったそうですが、
建設会社の方が逮捕されたために、この企画は現在中止になっているそうです。
いつこの話が再燃するかわからないので、
五丈原のこの素晴らしい景観を見たいという方は、
なるべく早く訪れた方がいいのではないでしょうか。
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